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(2013.04.02)

なんの為に技術力をつけるのか

何年か前、自分の傾聴のトレーニングがてら、同僚を中心にまわりの人にコーヒー飲みながらインタビューをして話をしていた時期があって。 その時々でいろんな話をするのですが、だいたい決まって聞いていた質問が2つあったんです。 もちろん、今でも好奇心を持った人には投げかけてみることもあるのですが:-)

そのうちの一つは「ソフトウェア開発をしている中での醍醐味って大きく分けると2つあると思うんだけど、どっちに比重がある?」というやつでした。 (もう一つはまたいつか)

  • この設計、コーディングがキレイだろ、俺(私)スゲーーー 感
  • エンドユーザーさんに感謝された、嬉しい!

別に、どっちが良いとか悪いとかは無いし、実際には皆さん両方とも感じているでしょう。 それでも敢えてどっちか、と聞いてみると、いろんな考え方がでてきて面白いものです。 そもそも、質問内容自体に興味があるというよりも、これを起点に、反応の仕方や考え方を知ることで、皆のバックボーンを探っていくことに興味があったんですね。 つい最近もなかなかステキな反応を見る機会があってたいそうゴキゲンになったばかりです。

とは言え、私自身について一応書いてみると、どちらかと言えば前者です。 私が浪人生の頃に初めて作ったフリーウェア(当時はPDSと呼んでいたけど:-p )は、アセンブラで書いてましたが、 MMUもパイプラインもマルチスレッドも何もない牧歌的な頃だったので

「どのクロックサイクルをとってみても全て俺の書いた通りに動いてるぅぅぅ」

という一種の支配感を楽しみながら作ってたように思います。 やっぱりエンジニアを続けるのにこういう素朴な原体験は貴重だと思うんです。 (そもそも生態学者を志していた私が何で今ソフトウェアエンジニアをやっているのか、はまた別の話だけどね)

だから、他の誰のためでもなく、自分のために技術力をつけたいな、と考えているわけで。 結果として人からも喜ばれたら、もちろんそれは嬉しいですけれど。

で、最近これに加えて考えていることがあります。 プロジェクトファシリテーションなりチームビルディングの文脈ではよく「信頼貯金」というキーワードが出てきますよね。

この貯金って長い目で見れば、泥臭い毎日をどれだけ続けられるか、ということでしか積み立てられないと思ってます。 が、対エンジニアに関して言うとちょっとしたチートというか、初めてのメンバーでも使える「前借り」ができる場合があります。

そう、それが、相応の技術力を持っていると相手に認識してもらうこと、です。 技術力を担保に、信頼貯金の最初の段階の原資を得るイメージですね。 むろん、その担保に見合うことをその後で証明していくことになるけれど、少なくとも0から始まるよりはだいぶ楽です。 実際に先日デブサミで話したハノイチームのメンバーとはそんな感じでスタートした気がします。

結局自分のために、という意味では同じなんですけど、主にこの2つの理由を念頭におきながら、まだまだいろいろ勉強したいなぁ、と思っている次第。 よろしゅうに。

ツッコミ